大腸がん検診の1次検査には便潜血検査を強く勧め、2次の精密検査は大腸全体の内視鏡を第1選択とするとした報告書を、厚生労働省の検討会(座長・垣添忠生(かきぞえ・ただお)国立がんセンター総長)が27日まとめました。
大腸がんは早く見つければ治療しやすいが、市町村が実施する検診の1次検査の受診率は2003年度で約18%。精密検査も、受診率は他のがんより10-20ポイント低い約58%で「受診しないと死亡の危険性は4-5倍」と受診者に説明するよう市町村に求めた。
厚労省は内容を市町村などに通知し、報告書に沿った検診が4月から始まる見通しです。
1次検査では、便潜血がほとんどの検診で採用され最大76%の死亡率減少効果が報告されていますが、あらためて勧奨しています。
2次検査では従来、内視鏡による大腸全体の検査か、内視鏡で大腸の一部を観察しエックス線撮影も併用する検査を選んでいましたが、精度が高い全大腸内視鏡をまず行うべきだとしました。
大腸がんは食生活の欧米化や肥満が原因とされ国内でも増加しています。死亡率は男性では肺がん、胃がん、肝がんに次いで4番日、女性では最も高いとされています。
当院の大腸癌検診は基本的に全大腸内視鏡検査で行いますが、癒着等でどうしても内視鏡検査ができない方などではレントゲン検査で行うこともあります。